「自立の風 かんばす」は、2005年7月1日に産声を上げた障害当事者による市民団体です。

 函館市内で自立生活を営む重度障害者が中心となり、障害者の自立支援と地域社会の障害者に対する理解を深めるために発足しました。

 「自分らしく生きたい。」「自分の生き方は自分で決めたい。」とは誰もが思うことで、当たり前のことです。

 しかしながら障害者を取り巻く環境ではそれがとても困難です。

 障害があるというだけで施設に入ることを余儀なくされ、自分の生活や命すら管理されてしまいます。

 「私たちだって同じ人間なんだ・・・。」40年ほど前、そう強く想う障害者が命がけで親元や施設から地域社会に飛び出して自立生活を実現しました。そうした障害者たちが地域社会の中で様々な活動をし、少しずつ障害者が地域社会で当たり前に自立生活できるようになってきました。

 しかしそのように障害当事者の活動が活発な地域では障害者の地域生活、自立生活が理解され、その為に必要な保障が権利として認められている一方で、「福祉は施し」という古い観念が根強く残り、障害者が地域で自分らしく生きることが権利として認められていない地域が数多く存在するのも事実です。

 私たち「かんばす」は、ここ函館を拠点に多くの障害者が地域社会に根ざした自立生活ができるよう活動していきます。

 「かんばす」とは、英語の「Canvas」のことで、油絵などを描く画布や、風を受けて進む帆船の帆を意味します。

 どんなに重い障害を持っていても、自分らしい絵を描いてほしい。自らの人生に帆を張り、社会という海原へと漕ぎ出してほしい。という思いを込めて名付けました。

「自立の風かんばす」

 
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